(5)誘惑御免。



「すみません。DITのデータは旧バージョンのフォルダに入れてあるので。……はい、お願いします。ご迷惑おかけします……はい……今日はその件だけ確認すればあとは後日のフォローで問題ないと思うので……いえ、すみません。はい……失礼します」


2人で寝そべると狭いベッドの上。電話を掛け終えた理沙を隣でにやにやと眺めていると、理沙が嫌そうな顔をして睨んできた。


「……何よ」
「や。全裸で寝転んだまま『今日欠勤おねがいします』って会社に連絡してる姿、超えろいなと思って。声もいいかんじに嗄れてるから、うまいこと風邪引いてるって信じてもらえたみたいだし」



普段無遅刻無欠席の品行方正な理沙に、ずるやすみをさせてしまった。それだけのことでも、いつもマジメなカノジョにワルイことをさせたという妙な高揚感があった。

俺ってダメな年下だなあと思いながらも、今はやっと理沙を自分だけのものに出来たというしあわせの方が勝っていて、ぐったりとけだるそうにベッドに体を投げ出した理沙にじゃれついた。



「……ちょっと、もうやめてよっ」
「さすがに俺も撃ち止めだから心配すんなって」


そういいつつも、本当は「まだいけそうだな」とひそかに思っていた。これ以上したら理沙を抱き潰してしまいそうだから自制するつもりだが。


「大悟、くすぐったいってば」


日焼けしていない理沙の白いうなじに顔を埋めると、情欲のなごりみたいに淡く匂いがした。思わず吸い付きたくなる、後を引く甘い匂いだ。


「なー理沙ちゃん。そういえばコロン変えた?この匂い俺超好きなんだけど」


かすかに匂いを残すうなじにちゅっちゅっと子供みたいなキスを降らせる。


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