桜思い出す頃
10章
若菜を探す事に明け暮れて、いつの間にか夏休みが終わっていた。



若菜の居ない日々が続いて、1ヶ月たった。



俺の気持ちは何一つ変わってない。







ただ、若菜がいなくなって、ちょっとみんなの雰囲気がおかしい。





「大志、今日放課後話あるけど大丈夫か?」




おう。とだけ答え大志は席についた。






「話ってなに?」




やっぱりいつもの大志じゃないし冷たい。




「みんなさ、雰囲気悪いだろ?だからさ俺たちまで落ちてたら駄目だと思うんだ。


だから、みんなを励まそうぜ?」






大志の表情は険しいままだが、了解と答えてくれた。





「具体的にどーするんだ?」



あっ、何も決めてない。







「うん。お前の表情から見て何も決めてないんだな。」




ごもっとも







「正直、若菜を見つければ一番早いんだがな。」






俺はこー言うと







「お前…あいつらの前で若菜の名前出すんじゃねーぞ」





明らかに怒ってらっしゃいますが
意味がわかりませんが?






「はぁ……あいつらも若菜が大事なんだよ。それを今乗り越えようとしてるところに若菜の名前だしたら、またあの光景が目に写るだろ」






そっか……


俺は無神経すぎた








「それでも、若菜を見つけたら俺らもあいつらにとっても、一番の薬になるだろ?変な空元気もらうより。」






「それもそーだな。でも若菜の情報が少なすぎて断念したじゃねーか?それでも続けるのか?」







「あいつが居ないと、俺は何しに学校行ってるかわかんねぇ。俺には若菜が居ないとダメなんだ。だから、絶対諦めない。」






大志は物凄く笑顔になって、頑張ろと言ってくれた。




俺は大志のこーゆうところが好きだ。



不器用だけど優しくして、自分のことのように、感情を一緒にしてくれる。







「そうと決まれば、善は急げ。思い立ったが吉日ってな?今日から探しにいくぞ。」



大志は本気で若菜を探してくれる。






でも、俺はそれ以上に若菜を心配し本気で探して見つけると決めた。









でも、でも……例え見つけたとして、そのあとどーする?





若菜は学校には居れないから俺らの前から消えたんじゃないのか?





若菜の事情を知らずに平然と生きてきた俺らを若菜は許すだろうか?





でも、手紙に書いてた、
「次会う時まで」






あの言葉を俺は信じてもいいんだよな?




「悟?」





はっ……




大志の言葉で我に返った。



今あれこれ考えるより、行動を起こさないと。








もう、後悔はしたくねぇ。








「行こうか」






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