ギャップ彼女 1

桜譁祭~後半~

看板を持ってクラスを出て歩き出せば



「リン!!どこ行くの?」



伊吹が慌てたように、走って追いかけてきた。
まだ伊吹も着替えていないようだ。




『宣伝しにちょっとブラブラと。』

「え~!!俺も行く」

『いいよ別に。友達と周りなよ!ただでさえ周れる時間少ないんだよ?』

「俺、リンと周る予定だったんだけど」

『え?』





なぜ?
私と周ったところでつまらないと思うが…




「俺とじゃ嫌だった?」



悲しげな表情を浮かべた伊吹。



『嫌じゃない!!』

「じゃ、行こ?」

『うん。』




私と一緒にいてくれるという伊吹の気持ちに、心から嬉しく感じたんだ。
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