大工さんに恋していいですか?おまけ追加中

羽菜side

仕事を終えた私は、自宅へと帰宅した。

・・・お弁当箱、返してもらえなかったな。

・・・あれを、博さんのいる前で返されたら、正直困る。

別にやましい事をしたわけじゃないけど、告白された事への

うしろめたさと言うか・・・

「はぁ~」

大きな溜息をついて、いつものように、身の回りの事をこなしていった。


お風呂から上がった私は、突然のインターホンの音に驚き、

パジャマのまま、玄関を開けた。…覗き穴も確認しないで。


「どちら様ですか…ぁ」

「…羽菜」

目の前に現れたのは、仕事帰りであろう、作業着姿の博さんだった。

今日はもう会えないと思っていただけに、会えた事が嬉しくて、

満面の笑みになる。

・・・でも、それとは対照的な、博さんの表情。

怒っているような、寂しそうな、複雑な表情で。


「博さん、仕事お疲れ様でした…何かあったんですか?」

そう問いかけると、博さんは私の胸元に視線を落とす。


「…無防備な格好だな」

「エ?・・・・・ぁ」

…慌てていた為か、一番上のボタンをかけ損ね、胸が見えている。

私は慌ててそれを隠した。

「キャッ」
< 80 / 232 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop