【泥田直人side】





俺が初めて君を見かけたのはたまたまだった。


心が疲れ果てて、街をただ彷徨うだけの時間。



完璧な髪型で

綺麗な服を着て

美しい顔をした女の子





簡単に表現すれば"お姫様"がそこにいた。


だけど綺麗な姿の中に何かが隠れているような気がしたんだ。




そして君は夜の蝶になる。


手が届きそうで届かないふわふわ舞う蝶々。








俺はその日から君を遠くで見るのが日課になった。




でもそんなある日。



「あの、これ」


「ど…ども」


ようやく君の目を真正面から見る日が来た。




・・・あの時の事を君は覚えているだろうか。


俺のハンカチを拾ってくれたあの時のこと。





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