俺様陰陽師
じみーな彼は超がつくイケメン陰陽師でした。
街のあちらこちらに桜の咲き誇る四月。
あたしは偏差値の高い県立の高校に入学した。
真新しい白に紺のラインが二本入ったセーラー服は、清楚なお嬢様に着られるのを待つようにキラキラしている。
ああいう制服を着た学生達は、朝ドラなんかで放送している、清きよき時代のお嬢様のように、
「ごきげんよう」とか「どうかなさいまして?」とか言ったりするんだろうか。
あたしには似合わない気もするけど、いいじゃないか。
だってすごく気に入ってしまったんだから。
だからそういった理由であたしは受験先を決めてしまった。