*総PV2億突破御礼*完
憧れの人

カランカラン……。


今日もダンススクール帰りにカフェへ行ってみる。

最近通い過ぎってくらい。


「いらっしゃいませー」


無愛想な挨拶が聞こえて視線を向けると、そこにいたのは……あの彼。

そう黒髪の超美男子。

今日も不機嫌全開の表情を浮かべながらウェイターをやっている。

彼の全身に注がれる女の子たちの熱い視線を鬱陶しそうにしながら。



「おひとりですか」

「はい」


今日も勤務らしい斉藤さんに案内されて、席に着いた。


あたしが、最近通い過ぎている理由。

それは、黒髪の不機嫌な彼が気になっているからだ。



最初に見た時から、何で機嫌悪いんだろうとか、女の子嫌いなのかなとか、彼はバイトさんなのかなとか。

色々と気になり始めちゃって……ついつい目で追っちゃう。



今日もいつものように、ファッション誌Honeyを読むふりをしつつ、コッソリと黒髪の彼の行動を見ては、注文したコーヒーを飲んでいた――――……。



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