事実
「照れるじゃん、ご褒美とか言われたら」




「ほんまやからな!まじ!」




また。


あたしの心に何かが浸透した気がして。



笑い飛ばそうとした。



だけど。

光がそれを許さなかった。




「なぁ葵」




「ん?」



「葵は俺のこと嫌いか?」




「え?」



「俺は…葵を大事にしたいよ?」



「…嫌いだったら一緒に帰らないよ」



「…それもそうやな。ごめん、変なこと聞いて」




しゅんとしてしまった光の肩をペシッと叩いた。




「なーに落ち込んでんのよ。そんな浅はかな関係で終わらせるつもりはないよ」




「浅はか?」



「そんなこと聞かれたくらいでどうにかなるような関係じゃないってこと!」




「あ…ありがとう」



「ねぇ光!お腹空いてない?」



「え?小腹程度は…」



しみったれた空気はもう散々。



あたしはオススメスポットに光を連れて行こうと決めた。




「甘いの好き?」




「まぁそれなりに」



「あのね!あたしが大っ好きなワッフルのお店があるの!今から行かない?」




「行く!」




よっしゃ!乗った!



目を輝かせている光は本当にかわいい弟みたい。
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