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「もしもし。すいません……お忙しい…ですか?」


麗子さんと飲みに行った翌日。
私は気まずさや気恥ずかしさを何とか払拭して、宮田さんに電話をかけた。

つとめて普通に振舞った……つもり。


『ごめんね緋雪、僕も連絡しようと思ってたんだけど……
今ちょっと忙しくなっちゃって。』


申し訳なさそうに言う電話の彼の声の向こうに、ざわざわと他の人の声が混じる。


「今、外ですか?」

『うん。縫製の担当と打ち合わせしてた。』

「すいません、そんなときに電話してしまって…。」


謝罪の言葉を述べると、電話口からクスっと笑い声が聞こえた。


『何言ってんの。僕も緋雪の声が聞きたかったよ。』


そんな甘い言葉を言われると、胸がキュンとする。
その事実がまた、これが恋なのだと私に自覚させるんだ…。



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