彼の秘密と彼女の秘密
3
「ここが家だよ。って言っても嵐の持ち物ですが」
瑠璃はパッと手を離す。
「凛、ごめんね。めんどくさかったでしょ」
「瑠璃ならいつでも歓迎しますよ」
「またそうやっていろんな女の子に言ってる事えお...ここにタラシがいる」
「はぁぁ。僕は今まで自分から手を繋ぎたいと思った事はありませんし、
女の子と住むのは初めてです。誤解は解けました?
何でも聞いてください。ちゃんと答えますから」
「はいはい」
「あ、それは信じていませんね。どうしたら信じてもらえるのでしょうか」
「じゃあ...じゃあ、ちゅーして?初めては凛がいい...ダメ...?」
「瑠璃...、そんなに簡単に男に預けてはダメですよ。
男は誰でも好きでなくてもできてしまいます。でも嬉しいです。瑠璃にそう言われた事が」
「本当??嬉しい」
瑠璃は両手をほっぺにあてて恥ずかしそうにしている。