神と新撰組……1
災厄の黒い影
私達は、新撰組の男達共に屯所へやって来た。

すると総司と言う男が、紫乃に近ずき言った。

総司「僕は沖田 総司です。君の名前は?」

すると紫乃は私と那岐の後ろへと隠れた。

それを見て居た平助とやらも言った。

平助「大丈夫だよ、怖がらなくて良いよ。俺達は、何も取って食ったりしないから。」

それでも紫乃は那岐の後ろから出て来ない。

先ほどの脅しが利いているのだろう。

私はそれを見て紫乃の頭を優しく撫でた。

紫乃は嬉しそうに微笑んだ。

それを見て居た平助と総司は目を見開き、驚いて居た。

那岐も釣られ、紫乃の頭を撫でた。

そして微笑んだ。

すると先に行っていた土方がこちらを見て言った。

土方「てめぇ等は一体何してやがる、さっさと来い!」

私は那岐と紫乃を見た、そして目で合図をした。

二人はコクンと頷き後に続いた。

広い部屋へと入った。
私はこの時、天井に人が居る事を悟った。

土方「丁度良かった近藤さん、この餓鬼共に話しなきゃ何ねぇんだ、悪いがアンタも居てくれ。平助、幹部連中呼んでこい。」

すると藤堂さんは出て行った。

私達は中央に座らされた。

しばらく無言のなか、藤堂さんが戻って来た。
背の高い男達3人組

1人の男が笑いながら自己紹介して来た。

永倉「俺は永倉新八だ、よろしくな!」

すると共に来た無口な男も自己紹介した。

斎藤「……俺は斎藤一だ………」

やはり無口な人だった。

そしてもう一人も名乗った。

原田「俺は原田佐之助だ、よろしく頼むぜ」

すると土方がこちらを睨み付けて来た。

土方「てめぇ等…勝手に名乗ってんじゃねぇ!!……まぁ良い。先程も言ったが、てめぇ等は長州の間者か?」

那岐は紫乃を後ろへとやり、自身を盾にしながら言った。

那岐「私達は間者何て知らない」

私はこの時彼等との別に違う気配を感じた。

殺気とは異なる気配を。

すると近藤さんと呼ばれて居た男が私を見た。

すると、やはり異なる気配を感じた。

私は方膝を上げて言った。

『其方達、今此処に居る仲間何人だ?』

土方「てめぇ、何言ってんだ。」

『其方達は感じないのか?』

すると沖田さんが何かを感じたのか、私を見た。

『どうやら沖田殿の方は感じたようだが』

すると無言の男が立ち上がり辺りを警戒した。

藤堂「一くん?」

斎藤「……確かに、異様な気配…」

すると近藤さんも辺りを警戒した。

勿論幹部連中も土方も

すると突如庭から光が集まり出した。

私だけで無く、那岐も紫乃も警戒した。

土方「一体何が起こってる!?」

すると光が弱まり、黒い影に似た物が出て来た。

私は那岐と紫乃を見て言った。

『那岐、紫乃は此処から離れるな。決して、この部屋から出るな!』

私は那岐と紫乃を部屋に置いておき外へ、庭へ移動した。

黒い影は私の方に向いた。

そして次の瞬間、黒い影は私を襲い掛かった。

今の私は人だが、私は那岐と紫乃を守るために、〔力〕を解放した。

自身の体が光を纏った用に成った

幹部だけで無く、土方さんも近藤さんも、びっくりしていた。

私の姿が変わった、髪は白銀のままだが、目が金色と成った。

光が消え、私の姿は最早人では無い。

私は両手を前にやった。そして次の瞬間、私は唱えた。
《我に仕えし森羅万象達よ、我に従いて、我が前に立つ悪しき者達を討ち果たせ!!》

すると光が溢れ、黒い影達は一斉にかき消えた。

私は両手を下ろして新撰組の男達の方へ向き直った。

そして私は彼等と向き合い言った。

『其方達に言っておきたい事が有る。其方達の事もだが、我自身の事も』
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