BEAST POLICE
闇金融摘発
数日後。

「あの…」

警視庁の窓口に、帽子と眼鏡で変装した環が訪れる。

「こちらに巽さんっていう刑事の方がいらっしゃいますか?先日危ない所を助けて頂いて…そのお礼に伺ったんですが…」

「巽…ですか?」

窓口に座っていた婦警は、首を傾げる。

「こちらには、巽という名前の刑事はいないんですが…」

「えっ?」

目を丸くする環。

「私、確かに聞いたんですけど…警視庁捜査一課の巽 英二さんって刑事さんなんですけど」

「そう仰られても…」

困った顔をする婦警。

「いないものはいないんですよねぇ…」

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