LOVE・ホテルに行こう。

2

『今日、俺のマンションに来て』


エレベーターのキスから3日が過ぎていた。
脛を蹴った翌日、田村君の睨む視線を感じたがわざと無視していた。


『今日は無理。残業になる』


田村君からのメールに返信を送った。


『何時でもいいから。来て』


すぐ返信が来た。


「田村君から?」


私が携帯電話を見てるのに智子が気付き聞いてくる。


屋上で昼御飯を食べていた。
今日は朝から曇り空でドンヨリした天気。


一日中、クーラーの効いた部屋にいると体が冷える。だから時々、屋上でお昼を食べてた。


気分転換も兼ねて。


「そう言えばね。安永さん、転勤が決まったみたいだよ。それも海外だって」


安永さん。


安永春人。私の元彼。


智子の旦那さんの取引先の相手。
だから春人が結婚するって事も智子からの情報だった。


「そうなんだ」


『好きな人出来た。………………別れよう』


春人との最後の会話を思い出した。


楽しかった思い出もたくさんある。
だけど思い出すのは別れ話してる春人の悲しそうな顔。


振られたのは私なのに。


ズルいよ。
私が悪者みたい。





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