ジグソーパズル

作戦会議

結局、学校サボって直行で向かったのは、学生の見方のファミレス。


別にお小遣いが少ないないわけじゃないけど、普通に入りやすいし美味しいし値段が手ごろだし。


私たちは必ず奥の窓際の席に座る。


これといって理由はないけど、暗黙の了解みたいな。


店員さんに案内されて、私が先に座ると当たり前のように、隣に亜蓮が座った。


そんな当たり前のように座る亜蓮をジーっと見ていると、それに気づいた亜蓮がフワッと微笑んだ。


そんな微笑に思わずドキッとしてまう。


いっつもこれだ…。


毎回毎回、亜連は私を魅了するように微笑む。


それは私が特別ってわけじゃなくて、ただ女の子なら誰にでもうる行動。


だから私は亜連に微笑まれると戸惑ってしまう。


その他大勢の女の子と一緒に扱われていることがとてつもなく不快に思う。


女の子として扱われることが決して嫌なわけじゃない。


ただ男子に見せるような笑顔を私にも見せてくれればいいのに。


魅了するように、誘うような微笑じゃなくて。


ただ純粋に楽しかったとき嬉しかったときに男子に見せるように、クシャッと微笑んでほしい。


そんな私の願いも虚しく、魅了するような微笑で私を見続ける亜連。


私は何だかそわそわした。


何だか分からないけど胸に何かが込み上げてきて、鼻の奥がツーンッと痛くなる。


それが気づかれないように私は思いっきりプイっとそっぽを向いた。


すると亜蓮は焦ったように言った。




< 22 / 62 >

この作品をシェア

pagetop