【完】甘い香りに誘われて 3 極道若頭×やんちゃな姐さん



私はスマホを置くと両手で顔を覆って泣いた。


嬉しくて、有難くて涙が止まらなかった。


八重さんとの通話が終わった由香里さんがそっと頭を撫でてくれて


「ママ、西のお母さんだって。おばあちゃんもいるって。家族はいっぱいいるからって。ありがたいですよね。」


由香里さんも涙ぐんでいた。


「結衣は幸せの縁をどんどん結ぶから家族がいっぱい増えるわ。そのうち北のお母さんとか南のお母さんとか。」


「いや、それまた危険がつきまとうかもしれないから困る。」
慌てた私の言葉に


「そうね。あはははは。」
由香里さんは涙を零しながら笑っていた。



八重さん達から送られたきた写真を見ると


本当にどちらもよくお似合いだった。


浴衣でもとても粋に着られるのは着付けの仕方なのか


持っていらっしゃる雰囲気なんだろうか。


八重さんは、浴衣を着て仁義を切るポーズの写真まであったから由香里さんと大笑いした。





< 222 / 435 >

この作品をシェア

pagetop