あれから一条さんは目が覚めると、5分でシャワーを浴び、食事も5分で済ませたらしい。

「東雲さん、会議に行ってくるから」 

 ポンと肩を軽く叩かれ、私は目が覚めた。

 目の前には、モデルのように完璧なまでにスーツを着こなした一条さんの姿。

「・・・・・。ああ~、すみません!」

 やってしまった。

 なんで寝ちゃったの私。

 状況を理解した私は、すぐに立ち上がって慌てて腕時計を見た。

 8時55分。

 今から出れば一条さんは会議に間に合う。

 だが、それは彼が自分で起きたからだ。

 私ってただの役立たずじゃない!

「私が起こすはずだったのに、すみません」
 
 私はただただ平謝りすると、一条さんはクスっと小さく笑った。

「おかげで少し疲れがとれたよ。サンドイッチも御馳走さま」
 
 一条さんの目がとても穏やかで優しい。

 私の失態には触れず、何事もなかったかのように爽やかな笑みを残して一条さんは会議室に向かった。

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