引き立て役よさようなら(番外編追加)

達央の気持ちは・・・・マジなんです。

「引き立て役の女の子だけど・・・」
と意味不明な言葉がずっと気になって気になって仕方がない尚也。
だが達央は一旦ブースに入ってしまうと人が変わると言うか
のめり込むと言うか・・・・幼馴染の尚也でさえも話しかけられなくなる。
とにかく音楽にかける情熱は半端ない。
だからメンバーも音楽に対する姿勢は尊敬している。
今回の新曲なんか歌詞を書くだけで3ヶ月かかった。
3ヶ月も?!と思うかもしれないが達央の作る作品は
3ヶ月かけただけの価値がある作品となるのだから誰も不満はない。
だが、今日に関しては違っていた。
気になって気になって仕方がないのだ。
さっきからBメロからサビに入る時のドラムがどうもしっくりこないようで
ドラムの翔(かける)と考え込んでる。
もちろん尚也もベースだから考えているのだが、
心ここにあらずといったところだ。
「ごめん。ここからバスドラとベースだけでやってみて・・・くりかえしで
そこから・・・スネア入って・・・最後俺が(ギター)入って様子
・・見ようか。尚也のベースラインめっちゃいいから壊したくないんだよ」
もうこうなると納得いくまで終わらないだろう。
尚也も褒められちゃったりすると俄然やる気が出てきちゃうようで・・
頑張って早く終わらせて引き立て役とはどんなもんか後でじっくり聞こうと決めた。
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