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その花はきっと咲くはず
人の想いは、共鳴し合うことがあるといいます。それは二人でもそうですし、幾人でも、幾重にも。
…この作品からは、そんな想いの共鳴が優しくあたたかく伝わってきました。

傷を抱えるがゆえの優しさ、見守り続ける包容力、寄り添うように柔らかく響く言葉たち。
時に荒ぶる感情の渦さえも、そっと包んで、少しずつほどいてしまう。

このお話には深い深い悲しみもあります。読んでいて、心が痛むこともあるかもしれません。
でもそれは、このお話を開く鍵、そしてたくさんの優しさの連鎖を生み出す種でもあります。

心に傷を抱えた人は、そのぶんだけ優しくなれる。ちょっぴり繊細にもなるけれど、その人だけのピュアな花をいつか咲かせることができるのでしょう。
優しさの共鳴の支えのもと、きらめく花びらが舞う町を想いながら――。

読むと幸せになれる作品、ぜひご一読ください。
湖汐 涼
14/08/04 19:09

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