・約束
「でも、その約束は守れなかった…」


「雅也…」


「坪井さん!あいつの…春夏の連絡先って分からない?」

「…知ってどうするんだ?」


「ちゃんと謝りたいんだ」


「…お前、今の立場分かってるよな?」

「…分かってるよ。それでも、オレには大事なんだ。調べてくれよ」



坪井さんは手帳から春夏の名刺を渡してくれた。
その名刺の裏には、春夏の携帯番号が記入されている。

「…これって…」

「何かあった時の緊急用にと携帯の連絡先聞いておいたんだ」


「ありがとう。坪井さん」

「雅也…忘れるな。外では会うんじゃない。軽率な行動は慎めよ」








おしていた仕事が終わったのは深夜2時をまわっていた。
それでも、春夏の声が聴きたくて電話してしまった。

春夏は最初驚いていたが、改めて会う約束を取り付ける。


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