二人の道
今日することは終わったらしく、先生は
「今日することは終わったから、早く帰って勉強しろよ。」
と言った。俺たちも帰りたかったけど、掃除当番なので、仕方なく残って掃除を始めた。
「あー、めんどくせぇーなー。今日初日やしそんなに汚れてないからやめようぜ。」
慎吾がそう言うと、みんな掃除をせずにしゃべり始めた。そんな中、ひとりだけ美由紀だけは、掃除を続けていた、俺たちとは小学校が違うので、まだ俺たちの中に入ってこれないみたいだった。
「俺掃除やっとくよ。もうあらかた終わってるから、あとは、俺がやっとくから休んでなよ、さっきから一人でやってたわけだし。」
「別にいいよ・・・私、何だか話に入りずらいし・・・」
「わかったよ、入りずらいなら、無理に行く必要はねぇから俺と掃除しながら話そうぜ。」
「ありがとう、中道くん。」
「ったく、かたっくるしいやつだな、スケでいいよ、圭佑って呼びにくいだろ。」
「うん、ありがとう“スケ”。」
それから、俺たち二人は部活のこととか、自分達の事で盛り上がった。すると、他の四人もこっちにきて、最終的には、班全員で盛り上がった、その時の、美由紀の笑顔は、うれしさに満ちていた。



「ちきしょー、これじゃあ完全に遅刻だぜ。」
「話しすぎて、時間を忘れちゃったね。」
「俺ら、二人はちゃんと掃除してたんだぞ。なぁ美由紀」
「うん、ホントそうだよ。」
「んな、事よりもっと急げ。ゴーゴン(顧問の先生)に石にされちまうぞ。」
結局、俺たちは遅刻で、ゴーゴンの説教をくらって、30分もの間、石像のようにつったっていた。
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