MOONLIGHT【番外編~ウエディング、新婚旅行!?編】

☆ベベのため息




はあ。

なんて、凄い女。


彼女の姿に鳥肌がたった。

こんなことって、今まで一度だってない。



ユマは確かに、私の目指すスタイルにピッタリのコで。

出会って、一目惚れしたくらい大好きで。

今ではベリー・B=青山夕真って、私を初め皆が思っている。


だけど、レイは―――

私の目指すスタイルの女じゃないのに初めて会った時、ユマに感じたようにときめいた。

彼女を見て、どんどんイメージが沸き上がった。


創作欲にかられ、2日徹夜でデザインを書き続けた。

だけど、まだ足りない。

もっと、もっと―――


結局、新しいコンセプトを展開することに決めた。

だけど、それには。

レイに協力してもらわないと、なし得ない。


手始めに、ユマに相談すると、大喜びだった。


どうやら、ユマはレイが好きらしい。

一緒に私のデザインを着れると、大喜びだ。

私は、ユマのこういう所がいいと思う。

ずっと自分1人でやってきた役に別の人間が加わることをヨシとしない人間が多い。

特に女の場合は、だ。

これを嫉妬、と言うんだけど。

だけど、ユマにはそれがない。

レイと一緒にできる事を素直に喜んでいる。

やっぱり、私のユマだ!

そう言って、抱き締めると。

すかさず、心底嫌そうな顔で、ユマを引っ張る男。


「べべ、間違えないで!ゆまはべべの、じゃなくて、俺の!ゆまだからっ!!」


ふん、何を言ってるんだか、つい先日ユマに離婚されそうになったくせに!


そう言ってやると、キクは真っ青になった。


ぷ、震えだした。


きっと先日の修羅場を思い出しているんだろう。







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