無言の青木の背中を見る。


「…ケーキ食べないの?」


「後でいい」


「…ビール飲まないの?」


「後でいい」


無意味な質問だってわかってた。
だけど口から自然と出てきた。


…ドキドキを少しでも無くす為に。


ベッドの横に来て青木が私の正面に立つ。
真剣な青木の顔。


青木の腕が私の背中に触れた。


「…みゆきちゃんがあの日、来てくれてめちゃくちゃ嬉しかった。あのまま、諦めようって思ってたから。…だから絶対、みゆきちゃんを離さない。
一生、大事にするって決めたんだ。

………ダメかな?」


青木の心にあった私への思い。
言葉にしてくれた青木。


「……ダメじゃない」


迷う事なんてない。
青木の心の言葉が私をあたためる。


私の返事を聞いてギュッと強く抱きしめてきた。
私達の間に何も入る余地がないほどに…。


ベッドにゆっくり下ろされ見つめ合う。


青木の瞳には私しかいない。
もちろん私の瞳には青木しかいない。


「みゆきちゃんの全てが知りたい。


全てがほしい」


青木の顔が近づき唇が触れる。


…私だって同じだよ。
青木の全てを受け入れたい…。


青木の背中にゆっくり腕をまわした。