「どこか寄ってく?」


「疲れたんじゃないの?」


「みゆきちゃんが育った所、知りたいし行きたい所ない?」


「高台の公園があるんだけど行ってみようか」


実家に行くには電車よりも車の方がいいと言う青木の意見でレンタカーを借りた。


車で10分弱。目的地の公園に着く。


「今は冬だから何もないように見えるけど春になれば桜でピンク色一色になるんだよ。子供の時はいっつも花見してた。」


「へぇー。来年の春には来ようか?」


「そうだね。ここから見る夜景も綺麗なんだ」


「ふーん。…誰と来たの?」


「…友達だったかな~」


私だって想い出の1つや2つ…。
想い出はあるんだからね。


「何?そのアヤフヤな言い方」


ちょっと不機嫌な口調の青木。


青木の言葉をスルーして景色見てた私。


突然、後ろからフワッとお腹の所で青木の腕がクロスする。


「ちょっ、誰かに見られる。離してよ」


青木の腕を外そうとアタフタする。


「外れないね」


私の慌てぶりを笑いながらからかう青木。


「もう、離してよ」


「…やだ。このまま夜景を見よ」


辺りは薄暗くなりポツポツと明かりが灯っていた。