松嶋さんとの一件から、半月ほど。十二月になろうとしている最近は、なにやら物凄く忙しい。

仕事量も多く、取引先と会うことも多く、バタバタと慌ただしい毎日があっという間にすぎて行く。



あれから、日向は相変わらずで。抱き締めたことなんてなかったかのように、いつも通りのへらへらとした笑顔で毎日そつなく仕事をこなす。

みっともなく大泣きしていた私のことには触れないところがやっぱり優しい人だとも思ったけれど、もしかしたら女好きの日向からすれば、抱きしめられてラッキーくらいの気持ちでしかないのかもしれない。


そう、あいつにとってはきっとそんな程度。だからこそ、ひとりその温もりを思い出している自分が、悔しい。





「……ん、」



アラームなしで目を覚ますと、窓からは高く昇った日が照らす。

今日は、久しぶりに何も用事のない日曜日。つまり、休日だ。

今、何時だろう……。枕元の時計を見れば、そこには1を指す短い針。午後十三時、休日とはいえ少し寝すぎたかもしれない。そう思いながら、とりあえず飲み物でも飲もうと体を起こした。



ベッドから下り隣のリビングへと行くと、そこに広がるのは大きめのテレビと綺麗な白いソファ、おしゃれに飾られたアクセサリースタンドなどのインテリア……そして、それらを台無しにするように散らかった洋服やバッグなどの物たちという光景。



「……これはさすがに、そろそろ片付けないとまずいよね」


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秘書  社長  オトナ女子  イケメン  不器用 

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