「えっ!?私がですか!?」


週末が明けた3日ぶりのバイト。


勤務が終わった後、帰ろうと支度していた私は、事務所に居た店長に呼び止められた。
今日一緒に仕事していたスタッフは、この後用があるのか、急いで帰った後すぐのことだった。





「この週末、続けて2回そういう電話が直接店にあったんだ。
早坂さん何か心当たりある?」


「……いえ」


「そっか……」







私が居なかった週末に、私の名指しのクレームが2件あったらしい。

”店内で話していた声がうるさい”
”接客態度が悪い”

よくあるコンビニクレームだ。

だが、自分でその心当たりは無かった。
もちろん他のスタッフと話しもするし、接客態度が悪いと言われて『そんなことはない!』と言える自信もなかった……。




「早坂さんだけでなく他スタッフも含め、もう一度接客態度の見直しをしていこう」


「……はい、すみませんでした」


「謝ることないよ。
こんなことは誰でも一度は通る道だから」

そう店長は言うと笑った。





確かに、客数が多い店というのは、クレームの数も多いと聞いたことがある。

心無い人の言葉も、意味のわからないクレームも、実際聞いたこともあった。


だが……。

いざ自分を名指しで言われたと聞くと、ヘコむ……。







「早坂さん、明日からもまたよろしくね」




「……はい」








勤務前にこのことを言われていたら、きっと仕事も手につかなった。
仕事後に話してくれたことが、店長の優しさなのかもしれない。










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