完璧上司は激甘主義!?
潔癖上司の大切な人を探る方法
「……ねぇ麻帆。……気持ちは分かるけど、さっきから溜息ばかりでビールがまずくなる一方なんだけど」

「ごめん。……でも、さぁ」

そう言いながらも口から出てしまうのは、やはり大きな溜息。
すると未希は手にしていたジョッキをテーブルに置き、私よりもさらに大きな溜息を漏らした。

「ちょっと麻帆。今日は私の話を聞いて欲しくてわざわざ仕事帰りに会ってもらっているんだけど?」

「……ごめん」


週明けの月曜日。
私達デスクワークが主な企画課の人間などは、普通に土日が休みだけれど、未希達サロンのスタッフはそうはいかない。
式を挙げるお客様はほとんど土日だし、フェアなども土日に行われるから。
私達企画課も、フェアが開催されている期間中は土日に出勤し現場に出ているけれど、でもそれは先輩達だけの話。
新入社員の私や斗真達は、まだ土日休みが基本となっている。

未希は入社以来、休みは平日が中心となっていてなかなか休みが合うことがない。
今日だって私は普通にまた一週間出勤だけれど、未希は今日が休みだった。
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