週明け、私は出社して直ぐに堀田さんと一緒に課長に呼ばれて、デスク脇に立つと渋い顔を向けられた。


「堀田君には先週のうちに言っておいたけど、君らしくないミスだね、片倉さん」


向けられた言葉に思わず、え?と目を丸くした。
私の隣に立った堀田さんは、特に表情も変えずに、課長から差し出された書類を手にすると、それをそのまま私に突き出して来た。
否応も無く受け取って、簡単に目を通すだけでビクッと身体が強張った。


私が堀田さんに頼まれて作った受注内訳書。
堀田さんの取引先の大学病院に納品する薬の内訳が、他の取引先の物とデータが入りくってしまっている。


「も、申し訳ありませんっ……!」


自分のしでかしたミスに気が付いて、私は慌てて頭を下げた。
だけど課長は渋い顔を崩さずに、困るねえ、と短く呟いた。


「私のところに決裁に回って来た段階で気が付いたから、直接的な被害を出さずに済んだけど」

「……課長、それは見落とした俺の責任です。
片倉さんはあくまでもアシスタントですし、俺がもっと確認していれば……」


課長の言葉を遮って、堀田さんが私を庇ってくれる。
だけど私は頭を下げ続けた。

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