『…好きでした、それからごめんね。』

気になる人


中学2年の夏休み…

私には、とても感慨深い特別な夏になる。

テニス部に所属していた私は夏休みも毎日のように学校に通いコートで汗を流していた。

隣のグランドでは野球部が大声を上げながら練習をしている。

テニス部と違って大所帯の野球部

境界線となる場所を1年生がボールを逃がさないように注意していても時折テニスボールより遙かに硬い軟式野球のボールがテニスコートまで飛び込んでくる。

「もーホント勘弁してよー当たったら洒落にならないってー」ブーブー言いながら野球ボールを拾い、走ってきた野球部員を見て驚いた。

彼はクラスメートの上杉拓斗

明るい彼は常にクラスの中心にいるようなタイプの人。

成績はあまり、パッしないみたいだけど…

私はといえば人見知りで…

人と気軽に話しが出来るようになるまで時間が掛かるタイプ。

だから彼のように誰とでも直ぐに打ち解けて、仲良くなれるのが単純に羨ましいと思っていた…

< 4 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop