『…好きでした、それからごめんね。』

イベント


私と友達の間でそんなやり取りがあったなんて知らない上杉君は普段と変わらない態度で私に話し掛けてくる。

彼のことを気になっていると知っている友達が、私たちの様子を窺いながら冷やかしの眼差しを送ってくる。

それを意識するあまり私の態度はどんどん…ぎこちないものへと変化していく。

それなのに…

友達からは今度の球技大会の時にそれぞれ好きな人にお弁当を差し入れしようと提案される。

もう友達の中で、上杉君は私の『気になる人』から『好きな人』に勝手に変換されているようだった。

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