冷たい彼は旦那さま
サヨナラの涙
「えーっと……。ほかに詰め込むものは無いかな?」
ダンボールで埋め尽くされた部屋。
ほとんどのものが、ダンボールの中に詰め込まれている。
あれから数日。
私は荷造りに追われ、翼さんとは会わないように部屋にこもる事が多くなった。
会ったとしても何も言わない。
翼さんなんて、顔すらみようとはしない。
私のこなんて気にしていないかのように。
今までだって、私には無関心だった頃もあったりはしたけど、ここまでは初めて。
本当に私の事は迷惑だったんだって、痛いほどわかる。
だけど、このままじゃやっぱりダメな気もする。