届けよ届どけ、この想い。
らいん
ピロリロリン♪



携帯の着信音がなる。



画面を見る。














 


        【仁隆】









素直に嬉しかった。






中身を開く。














【明日体育あったっけ?】











こんなしょうもない質問でも


彼らしいと微笑む。














【あるよ(^^)】












顔文字使い慣れていない感満載のまま、
送信ボタンを押した。










すぐ既読マークがつき、


【ありがと!(^^)笑】





顔文字返し。







自然と頬が緩む。




せっかくだし。



【今日バスケ部練習試合だったよねー?】

と打つ。


【うん。△△中と!】


【隣のコートでやってるの見てたよ!】


【おー。誰かカッコいいやついた?】


【えーそんなんいちいち見てないよ笑】













だってずっと仁隆のこと見てたから…







私、そんなこと言うタチじゃないのに。



ちょっと自分が気持ち悪い。笑

ピロリロリン♪



【てかさー】
【凛好きな人いんの?】





急な質問に胸がざわつく。



ピロリロリン♪

【いなさそう笑】






そう思われるのも当たり前だ。






「すきなひとできないかなー。」


私の口癖。

それを言うたびに
まわりの仲いい男子にからかわれる。



多分けっこうサバサバしてる方だし。


男寄りだとも言われる。



確かにそうかもしれないけど、



私にだって恋心とかいうやつはあるんだ。





【いるよ?】



ふざけて送る。




【えっ?誰?】





ここで((君が好きです))なんて言えたらいいんだろうけど、




そんな勇気私にはない。







【教えなーい】








【えー。】








【また今度機会があれば教えてあげようwwwwww】






ひたすら笑っておいた。






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