クールな彼と放課後の恋
同居生活

ふたりのお母さん

「あーいっぱい買ったね~」

「満足満足♪」



つぎの日の土曜日

私は香穂ちゃんと遊びに出掛け、ヅラにゃんこグッズのお店で散々買い物をして、今はカフェでお茶をしてる。




「ヅラにゃんこに、新キャラが登場してるとは思わなかったね?」

「ね!?“ミセス・ウィッグにゃん子"でしょー?」

「そう!ブロンドのウィッグしてて、かわいいよね♪私ミセス・ウィッグにゃん子のミラー買っちゃった(笑)」


カフェオレを飲みながら、私と香穂ちゃんの会話は盛り上がる。




「アハハ~」

「いやだも~」




ふと周りの席を見ると、他のお客さんはカップルばかり…




「カップル多いね」

「そうだね~休みだから、みんなデートなんだ」

「陽葵ちゃんは、今日は稲瀬くんとデートじゃなかったんだ?今日は私と予定あったから、明日会うのかな?」

「えええ!でで、デートってなに!?」


飲んでいたカフェオレが、口から吹き出しそうになった。





「え…だって、稲瀬くんと付き合ってるでしょ?」

「つ、付き合ってないよっ!友達友達!」

「ええ~嘘だ~」

「嘘じゃないって!」


なんでそんなことになってんの!?





「だって、いつも一緒にいるし…」

「それはね…委員会が一緒で…」

「…でも、私がマスコット届けた日…陽葵ちゃんの家にいたよね…?」

「う…それはね~うーんと…」


なんて言えばいいんだろ…





「話せば長くなるんだけどさ…」



私は稲瀬との今までの関係を、香穂ちゃんに話した。








「――…そんなわけで、なんかあいつと仲良くなっちゃって…」


仲いい…よね?

こういうの、仲いいっていうんだよね?





「そうだったの…二人には縁があるね。委員会もそうだけど、家が近いし…それに、両親の仕事関係もほぼ一緒なんて…」

「まあね…」


縁があるのは、間違いないかも。





「でも陽葵ちゃんはどうなの?付き合ってなかったとしても、稲瀬くんのこと好き?」



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