「る、留美子!? 逃げて!」


後方からの、ものすごい勢いで走ってくるあゆみの声に、思わず振り返った私はその光景に恐怖した。


バタバタと派手な音を立てて迫るあゆみの背後……いや、頭上を、まるで天井が床であるかのように小学生くらいの少女が追ってきているのだ。


「な、な、何なのよ!? その子供は!!」


逃げろと言われてもここは廊下の突き当たりで、外に出るためのドアは開かないし、教室に駆け込む余裕もない。


「助け……」


あゆみが私に手を伸ばし、助けを求めたその瞬間……少女の手があゆみの頭部に触れて、それに弾かれるようにあゆみの身体が私の方に飛んで来た。


「ひゃっ!!」


すさまじい勢いで飛んで来たあゆみは、私の横を通り過ぎて背後のドアにぶつかり、グチャッという不気味な音を立てた。


辺りに飛び散るぬるぬるとした液体……。


それにまみれた私は腰を抜かし、天井を歩いてくる少女を見つめる事しかできなかった。












どうしてこんな事になったのか……。


いつもと同じ平穏な日を過ごしていた私達が、突然訳の分からない事をさせられている。


あの、気味の悪い女の子に出会った時から、私達の歯車は狂い始めた。

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