店の女の子の「ありがとうございましたぁ」と声が響いて、暫くして静かになったところで目の前の頭を叩いた。


「いつまで寝たふりしてんだよ、馬鹿が」

「なんだ、分かってたのか?」

やけにスッキリした顔を上げた中島に、舌打ちをしてお絞りを投げつけた。

「澤木とはちゃんと話せたのか?アイツ、泣きそうになってたぞ…」

「まぁ…10年も前の話だし。今更困るって言われたよ。でもなぁ…」

遠い目をして、中島はテーブルに頬杖をついた。

テーブルを仕切る暖簾が揺れて、北川が顔を出した。

「ココ片付けるから、カウンターに移れよ
今日は、まだ飲むんだろ?」

ジロリと中島と俺を一瞥して、顎で指図される。

「「はぁーい」」

中島と二人で苦笑いしながら、飲みかけのグラスを持って立ち上がった。

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泣ける  オフィスラブ  三角関係  友達  年上彼氏  切ない  純愛  大人の恋愛  しっとり  じれじれ 

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