★★★★★
まっすぐで、純粋で、あたたかい
冷徹で仕事のできる男(だけど恋にはちょっと不器用)と、愛想がなく一見するとつまらない女(本当は繊細で純粋でとても臆病)。そんなふたりのオトナの純愛。

なぜ好きになったのか、惹かれ合ったのか。すべてにちゃんと理由や背景があり、とても読みやすかったです。登場人物も魅力的で「応援したい!ふたりの幸せを見届けたい!」と、そんな気持ちで読み進めました。男の人の一途で揺らぎのない想いが力強く頼もしく、またとても美しかったです。

虐待・DV・トラウマなど、なかなか重いテーマを扱った作品でもあります。けれども、それらの要素がとても丁寧に扱われており、ときに共感できたり、考えさせられたり。安っぽい涙を誘うのではなく、作品に素晴らしい厚みを持たせています。作風としては、しっとり系のウェットな感じでしょうか。けれども、再生・癒し・脱却・新たな出発・未来……そんな言葉を想起させる読後感のよい作品です。
玉木ちさと
14/12/28 13:19

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