吸血鬼少女と孤独な少年〜魔法学園編〜

予想外の言葉に

魅音side


「…逃げられたか」



人間の女性を投げつけてくるなんて...
思いもしなかった行動をされたものだ



今から追いかけても間に合わないことはないけど、
一匹の吸血鬼に構っている時間はない




しかしながら、先程のあの言葉は一体......



あの吸血鬼は生きたいと言っていた...私はその理由が知りたい

そう告げられた時に吸血鬼を見たけど、瞳の色が変わり涙を流していた...まるで人が変わったかのようにね



まあ、今考えるべきことではないから後回し、
それよりもこの人が生きてるか調べないと




「…っ、死んでるか」




女性の脈を確認してみるけど、既に血を吸いつくされていて亡くなっている状態だった



もっと早くに駆けつけていればと
思っていた時にふと、女性の側に落ちている物に目がいく



「…これは?」



そこには学校のエンブレムらしき物が落ちていた


先程の吸血鬼の物だろうか…?


私はそれをポケットの中にしまい、
亡くなってしまった女性に手を合わせる



「…どうか安らかにお眠りください」



指をパチンッと鳴らすと、女性は静かに青い炎に包まれていき…やがて廃となる



月が雲に隠れたのを確認して、現場を後にした



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