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 あれからだいぶ日数が経過した。
 暑かった毎日から朝はやや肌寒くなり、季節の移り変わりを肌で感じる。

 私は相変わらずの日々を送っている。仕事して、帰宅後は家でのんびりして。

 支倉さんからの求婚三昧だったあの日々が嘘のような静けさだ。


 宣言した通り、支倉さんからの連絡は今までほどはなく、忘れた頃にポツポツと数回あった程度だ。

 大概夜に電話が来て、開口一番
「元気ですか?」
 と問われ、
「元気ですけど、何かありました?」
 と尋ねると、
「貴女の声が聞きたかったので……ではまた掛けます」
 と言ってあっという間に電話が切れる。

 ……結局なんだったんだろう?本当に声が聞きたかっただけなのかな?

 でも私もちょっとでも支倉さんの声が聞けて、かなり嬉しかったというのが本音。

 あんなに熱心に求婚してくれるなら結婚もいいかもしれない。

 徐々に結婚に対して前向きになってきている自分がいる。

 だがしかしお寺の嫁が私に務まるのか、といった問題が頭をちらつく。

 そ、そこはどうなんだろう。

 流石に色々知らなさすぎるので、立ち寄った書店にて仏教の本を購入してみた。帰宅して、部屋でパラパラと本をめくってみる。

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