また、キミに逢えたなら。


驚いたのか、目を見開いてゆっくりとシロー君は足を止めた。



夕日に照らされた黒髪がオレンジ色に輝いてすごく綺麗。



真っ直ぐな瞳。


憂いを帯びたその表情。


ドキドキして普通じゃいられなくなる。


私、やっぱりおかしい。



シロー君に逢うと


ドキドキが止まらなくて


胸の奥がキューッと締め付けられる。



見つめ合ったまま気まずい空気が流れた。


な、何か話さなきゃ!



「げ、元気だった?」



焦った私の口から出たのはそんな言葉。



だって何から話せばいいのやら。


緊張しすぎてダメダメだ。


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