4時に起きる。

そう宣言したくせに、あと5分を繰り返し、蒼はまだベッドから起き上がれない。

待ち合わせに遅れると、昨夜の電源オフからの怒りで志摩さんが暴れることは必須だろう。

責任を感じ、必死で蒼を起こす。

「……シャワー貸して」

まだ寝ぼけたまま、お風呂に向かった。

移動の車内で寝るんだろうけど、これから蒼は仕事だと思うとなんだか申し訳ない。

お風呂場から聞こえる水音に安心しつつ、バスタオルを手にそっと脱衣所の戸を開けた。

「一緒に入るの?」

「ちがっ……タオル持ってきただけだから」

冗談だって。かわいいと呟きが聞こえる。

もう、ちゃんと起きている。

良かったと安堵しながら、お風呂場を少し覗いてみた。

「どした?」

いつもの蒼だ。

なんでもないと言いかけ、鏡に映る蒼の背中に目が止まった。

「ごめんなさい。私、傷つけちゃった」

しなやかな背中に、左右3本ずつ赤い引っ掻き傷が残っていた。

鏡を振り返りながら、大丈夫と蒼が笑う。

「痛みなんかないよ。むしろ愛しいぐらいだな」

その言葉に、頬が染まる。




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いちゃいちゃ  あまあま  ラブラブ  溺愛 

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