靴と床がこすれる音と、ボールがはぜて伝わる振動。
響く応援と叱咤の声。
流れる汗。
満ちる熱気。

もう限界、と思った時に、助けとも思えるホイッスルの音が響いた。

「あっつ…」

バスケットボールを拾いつつ、私はシャツの首元を前後に振って微弱な風を起こそうと試みるが、汗で張り付いてしまってあまり効果はない。

一刻も早くこの熱の立ち込める体育館から抜け出したくて、私はドアを抜け外に出た。

外は外で太陽の陽射しという凶器が降りかかるけれど、それでも起こる風の心地よさが身体を爽やかにしていく。

私は更なる爽やかさを求めて、自販機へ飲み物を買いに行こうと歩き出した。
体育館からまっすぐ庭を突っ切れば、学生のお財布にも優しい安売りの自販機がある。

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