僕らの明日の話をしよう

◆君はひとりでも飛べる





ひとりで歩く通学路が凍えるくらい寒いのは、冬のせいだけじゃないんだろう。

白い息を吐き出せば、その向こうに光太の笑顔が見える気がした。



旅行から帰ってきてから、私たちの距離は縮まるどころか逆に開いた。


ケンカをしたとかではなく、物理的に。


光太は帰ってきてすぐ、ウィンターカップの予選に向けて朝錬を始めた。

いまそのウィンターカップに出場する代表決定戦の真っ最中で、光太たちは順当に勝ち上がってきている。


次の土日で決勝リーグは終了だ。

1位と2位だけがウィンターカップに出場できる。
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