初恋は涙色に輝く…
★第2章★


私は電気もつけず、部屋で携帯を眺めていた。


風で、窓がガタガタと音を立てている。

季節はもう秋になる。


携帯を眺め続けて、ため息をついた。


『はぁ……やっぱり受験大変なのかな。』


あれだけ毎日のようにやっていたメール。

私からメールを送っても帰ってこないときがたまにあって。

隆太さんからくるのは、ほとんどゼロだった。


そんなのだったから、自然とメールは減ってきていた。


まぁ、ちょくちょく。

隆太さんの返事が早かったときには変わらずやっていたし。

学校で会ったときも、普通だったから。


そんなに深刻には考えてなかったけど。

ちょっと寂しいかなって。そう思っていた。


そう、深刻には考えていなかったんだ………。


< 117 / 299 >

この作品をシェア

pagetop