不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
プロローグ



俺、藤倉涼介

16歳

高校2年生

俺には凄い家族がいる。

何が凄いって?

まぁ、一目見たら大抵の人は驚くと思うよ。

その筆頭が親父。

年はもう49なんだが、絶対に見えない。

てか、年齢不詳

渋いちゃあ渋いんだが…

息子の俺から見てもめちゃめちゃカッコ いい。

身長も180くらいあるし、無駄な贅肉ついてねえし、最近こめかみに少しだ け白いものが出てきたが、それすらも親父にはマイナスではなくて男っ振りに華を添えている。

そして、お袋。

お袋も親父に負けず奇跡の人だ。

年は42なんだが、親父が49に見えないとかの比じゃねえし。

どう悪く見ても30代前半。

下手したら20代つっても通る。

童顔なんだ。

本人は気にしてるけど。

この間、一緒に歩いてたら先輩に彼女と間違えられた。

「年上の彼女かよ。どこの大学?」

その話を親父達にしたら、お袋は

「失礼しちゃうわ。せめてOLって言ってよ」

「……」

お~い、母さん、怒るところが違うと思いますが。

親父は親父で

「何でお前の彼女なんだ。そいつは目が悪いのか?志織はお前には勿体無い」

「……」

「やだ~恭介さんったら」

お袋赤くなってるし…

てか、可愛い過ぎる。

そう、俺のお袋は顔も可愛いんだけど性格も可愛い。

仕事や家事とかはてきぱきこなすが、それ以外は何とも言えず可愛い。

愛されキャラだ。

だから親父はお袋を溺愛してる。

お袋は親父の秘書をしてるから24時間ほぼ一緒なんだか飽きないらしい。

いや、ちょっとでもお袋が見えないとイライラソワソワする。

すげ~よな。

結婚して18年になるのに未だにラブラブイチャイチャしてんだから。

こんな2人を生まれた時から見てるから世の夫婦はこんなんだと思ってたんだが、どうも違うらしい。

家の親父達が珍しいんだってさ。



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