光のもとでⅡ
「翠葉は春休みにどこかに出かけた?」
「知ってのとおり、お薬が変わってそれどころじゃなかったの……」
「え? あのあともずっと?」
 桃華さんが驚いた顔をした。
「うん。眠気が完全に取れたのは先週の土曜日くらいなの」
「……その間藤宮司とも会ってなかったとか言う?」
「……ううん。会ってないわけじゃないのだけど、来てもらっても、私寝ていたから……」
「会うことには会っていたのね?」
「とりあえず……?」
 会っていた、と言うのが申し訳ない状態ではあったけれど……。
「少しほっとしたわ」
「え?」
「だって、翠葉も藤宮司も、用がなかったらメールも電話もかけそうにないから」
「……それはそうかも?」
< 11 / 1,333 >

この作品をシェア

pagetop