「仕事から帰ってくるなり、真剣な顔して聞きたい事があるとか言うから、何かと思えばそんな話かよ」

直也はネクタイを緩めた後、言葉を続けた。

「そういえば、由里子に離婚の経緯なんて話した事なかったな」

「うん...」

「よくある価値観の違いとかそいう感じな理由だよ」

「浮気してドロドロとかじゃないの?」

「浮気? 」

直也が怪訝そうな顔をする。

「いや...。あのたまに聞くじゃん。浮気が原因で離婚とか」

「ふーん。由里子はオレがそいう事出来る人間だと思ってたわけだ」

「ち...違うけど...」

「もしかして、かおりに何か言われた?
変な事吹き込まれたんだろ?」