背中に重くのしかかる体重で、目が覚めた。

より正確に言えば、肩、背中、足まで。


淡いグリーンのシーツとタオルケットに挟まれ、私はパジャマやシャツはおろか、下着すら着けずに、横になっている。

背後には、同じく一糸まとわぬ姿の課長がぴったりと身を添わせている。


課長が私を後ろから抱きかかえたまま、「このままで寝たい」と言うから、逆らえなかった。

首や肩に何度も口づけを落とされているうちに、いつしか睡魔が襲ってきて、寝てしまっていた。

暗がりの中で、時計は見えない。

バッグの中の携帯を、と思ったけれど、課長がびくともしないので、身動きが取れない。


耳に温かい息が吹きかかると思ったら、課長の息遣いが荒くなっていた。

それはひどく苦しそうで。

知らず神経を研ぎ澄ませていると、か細い声が漏れ聞こえた。


「……かないで……。まだ……いて。……たくない」


繰り返されるうわごとは、最初うまく聞き取れなかった。

けれど次第に、手放したくないと言いたいのだと悟った。

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