幸せにする刺客、幸せになる資格
★閉ざした心をこじ開ける君~side NORI~
『お父さん、来たよ!』
大和が叫んだのは、紗英たちが家族でうちに到着したから。
誠さんが摘果の時に約束をした、収穫の時の手伝いをしに、本当に来てくれた。
今度は夫婦と、今年の1月に生まれた子供の蓮(レン)と一緒に。
蓮は婆ちゃんに見てもらい、僕と紗英と誠さんでやることになった。
収穫時期については品種や気温の変化によって実り具合が違うので、ギリギリにならないと決定できない。
だから、紗英からはほぼ毎日、メールが来ていた。
―"ちゃんと収穫作業の日程を教えてくれなければ、健吾さんに行ってもらうから"―
これはある種の"脅し"だ。
健吾に来て貰っても申し訳ない気持ちだけになって、作業に集中できない。
同じ手伝いでも、紗英たちに来てもらう方がかなりマシだ。
だから、今週末からある1品種の収穫をやると、正確に紗英には連絡した。
そして今回、家族で手伝いに来たと言うわけだ。
もちろん、僕より素人の二人には、蜂矢の爺ちゃんの指導を受けながらやることになるけど、収穫は実った果実をハサミで切るだけだから、"剪定"や"摘果"よりははるかに簡単だとは思う。
大和が叫んだのは、紗英たちが家族でうちに到着したから。
誠さんが摘果の時に約束をした、収穫の時の手伝いをしに、本当に来てくれた。
今度は夫婦と、今年の1月に生まれた子供の蓮(レン)と一緒に。
蓮は婆ちゃんに見てもらい、僕と紗英と誠さんでやることになった。
収穫時期については品種や気温の変化によって実り具合が違うので、ギリギリにならないと決定できない。
だから、紗英からはほぼ毎日、メールが来ていた。
―"ちゃんと収穫作業の日程を教えてくれなければ、健吾さんに行ってもらうから"―
これはある種の"脅し"だ。
健吾に来て貰っても申し訳ない気持ちだけになって、作業に集中できない。
同じ手伝いでも、紗英たちに来てもらう方がかなりマシだ。
だから、今週末からある1品種の収穫をやると、正確に紗英には連絡した。
そして今回、家族で手伝いに来たと言うわけだ。
もちろん、僕より素人の二人には、蜂矢の爺ちゃんの指導を受けながらやることになるけど、収穫は実った果実をハサミで切るだけだから、"剪定"や"摘果"よりははるかに簡単だとは思う。