さくら町ゆめ通り商店街~小さなケーキ屋さん~
第9章 プールと洗面器
父が表紙になった「シティ・タイムズ」を、みどりさんが持ってきた翌日。
再び、みどりさんが果林堂にやってきた。
胸の辺りで小さく手を振って店に入ってきた。
「どうでしたか? あれ」
と、相変わらずの童顔で、無邪気に尋ねる。
「お父様は、あの記事、気に入られました?」
「アレ見て、しばらく寝込んでいました」
「あららら……」
みどりさんは、肩を落とした。
「しゅん」という擬態語そのものだった。
「相当恥ずかしいみたいです」
「いい記事だと思うんですけどね……」
再び、みどりさんが果林堂にやってきた。
胸の辺りで小さく手を振って店に入ってきた。
「どうでしたか? あれ」
と、相変わらずの童顔で、無邪気に尋ねる。
「お父様は、あの記事、気に入られました?」
「アレ見て、しばらく寝込んでいました」
「あららら……」
みどりさんは、肩を落とした。
「しゅん」という擬態語そのものだった。
「相当恥ずかしいみたいです」
「いい記事だと思うんですけどね……」