さくら町ゆめ通り商店街~小さなケーキ屋さん~
第13章 将来の自分
12月。

裕太の高校受験が迫ってきていた。夜遅くまで勉強に励んでいるようだけれども、現実は、厳しい。

あたしが浴びせる「合格ビーム」のききめは、あまりないようだ。

「だめよ。音楽を聴きながら、鼻歌交じりで、勉強が頭にはいるはずないでしょ。
自分の人生なんだから、もっと真剣にやりなさい! 
し・ん・け・ん・に!」

その母の声をききながら、あたしも自分の将来を考えてみる。

3年生への進級を前にして、進路を考える時期がせまってきていたから。


以前は、このまま大学まで内部進学するつもりでいた。

「花の女子大生」、これしかないと思っていた。


けれども、今、もう一つの進路が見えてきていた。

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