KISS

少し震えたレンの手は、徐々にあたしの服の中へ入っていく。

高鳴る心臓。
レンもあたしと一緒だろうか。


「ヒナ…」


優しく大切に触れるレン。

嬉しくてたまらない。


今までは違かった。


奪うように触る手。

上の空。
「ただ抱きたい。」


それだけの欲望であたしに触れて。



でも
それでもよかった。


いつか満たされると思ってたから。



そんなはずはなかったのだけどね…―――



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